CD『ピアソラの時代』に寄せて②

船場ビルディング

2ndCD『EPOCA PIAZZOLLANA~ピアソラの時代』、いよいよ本日7月21日より一般販売開始です!ギター/米阪隆広&バンドネオン/星野俊路の現時点でのピアソラの集大成。できるだけ多くの皆様に聴いていただけることを願っています。
CDに寄せる想いその②をどうぞ。
≪CD『ピアソラの時代』ジャケットデザインについて≫
CDの「顔」ともいうべきジャケット。前回のCD『DESDE EL ALMA~心の底から』では神戸市のカフェ「マダムキキ」さんにご協力いただいた。現代美術家の名和晃平氏が設計した店内は、古典タンゴと不思議な調和を見せ、素晴らしい効果をジャケットに与えていただけて、おかげさまで好評だった。思えばタンゴというジャンルはモダンな要素を当初から持っているので、アートとの親和性が思いのほか高いのかもしれない。
今回のCD『EPOCA PIAZZOLLANA~ピアソラの時代』も前作に負けないジャケットにしたい!という思いで模索していたところ、歌手のMakoさんが「おもしろい建物がある」と教えてくれたのが、「船場ビルディング」と「サロン・ドゥ・螺」だった。
船場ビルディングは大阪が繁栄を極めた「大大阪時代」のただ中の1925年竣工されたいわゆるレトロビル。1920年代と言えば、ブエノスアイレスでタンゴ黄金時代が訪れようとしていた時期。素晴らしいことに、それだけ長い歴史を持ちながら、いまなおテナントビルとして現役で使用されているのだ。
このビルの一室にあるサロン・ドゥ・螺は、世界的に活躍する著名な左官職人である久住有生氏がてがけたガウディ建築を思わせる迷宮的イメージの空間だった。長い時を経て現在もたたずむビルディングとその中に忽然と現れる前衛的な空間!・・・まさにタンゴとピアソラの関係を連想させるイメージだ。
この場所に刺激されたのか、ピアソラの人生とタンゴの黄金時代、今も積み重ねられていくタンゴの歴史がオーバーラップされるようで、「ピアソラの時代」というタイトルがひとりでに頭に浮かんできた。建物に積み重ねられた時間の重みは、CDのデザインに私たちだけでは出し得ない深みをうまく与えてくれたように思う。

Discography

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