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デュオ・メリスリサイタルの感想

2月7日、8日と連日行われたデュオ・メリスリサイタル・マスタークラス大阪公演を聴いて・・・
「パーフェクトユニティ」と称される彼らの演奏は前評判が非常に高かったのですが、うわさにたがわない素晴らしい演奏でした!2つの楽器がまるで一つになったかのように一つに溶け合っています。しかも合わせているという感覚ではなく、自由にテンポを揺らし躍動感にあふれた演奏は未知の領域に達した超絶デュオでした。音量、音域等々ギターの持つ様々な弱点はデュオという形式で完全にカバーされ、他の楽器では味わえない彼ら独自の音の世界を表現しています。ピアノ独奏の曲も何曲か弾いていましたが、ビブラートなどをふんだんに使える分、ギターの方が魅力的に感じるほどです。ギターデュオというジャンルの可能性を再認識した一夜でした。

翌日のマスタークラスは一人が主にレッスンを行い、もう一人が補足するというスタイル。関西の若手ギタリストたちの熱演に対して、非常に細部にわたって真剣に解説してくれる姿勢は、二人のまじめで温かい人柄がうかがえました。簡単にまとめると、彼らのレッスンは「どのように難所をうまく克服し、音楽表現に注意を向ける余裕を持つか」という点だったように思えます。このような視点が昨日の緻密に計算された演奏に結びついているんだなと納得しました!
それにしても先日のリカルド・モヤーノに続いてすばらしい音楽を楽しませていただきました。まったく異なる個性のギター音楽の進化形を聞く機会をもうけてくださったイーストエンド国際ギターフェスティバル主催の樋浦靖晃さんには本当に感謝いたします!

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