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ペロワ2度目の衝撃

昨日、大阪公演を行ったフランスのギタリスト、ジュディカエル・ペロワのリサイタルを聴いてきました。「新生代の怪物」の名をほしいままにする天才ギタリスト、どのような難しいパッセージも困難な運指も、あっさり弾いてしまう強靱なテクニック、複雑で長大な曲でも暗譜でよどみなく演奏する集中力・・・曲間をほとんど空けずに次の曲に入る切り替えなどは、本当に頭の中はどうなっているんだろう!?と不思議になってきます。難曲の数々を(客席から見る限りでは)こともなげにまだまだ余力を残しているかのように弾いてしまう・・・やはり2度目の来日も衝撃的でした。
すさまじいテクニックがまず取り沙汰されるペロワですが、その超人的なテクニックは奇をてらったパフォーマンスに堕しておらず、個性的ながら表現はあくまで品よく、豊かな音楽性に満ちています。人を驚かすために技巧を凝らすのではなく、表現するために縦横無尽に技術を尽くす、そういうことを自然にやってのけるのが、ペロワのすごみでしょう。ペロワのように弾けるか否か?などはこの際関係なく、ギターの今後の可能性を考える上で最重要の人物です。ギターに関わる者なら一度は聞いておかなければならないでしょう!
(余談ですが、昨日のリサイタルのアンコール終了後、時計を見ると9時ぴったりでした。ただの偶然かもしれませんが、これだけの演奏を聴いた後だと、これすらも計算の内!?と思えてきます)

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