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第38回ギター音楽大賞を終えて

昨日は大阪市内のクレオ大阪東ホールにて第38回ギター音楽大賞の審査が行われました。今年から若輩ながら私も審査員を拝命したため、午前のリベラル部門から午後の大賞部門まですべての審査を担当させていただきました。すばらしい力奏の数々を前にし、通常のコンサートとはまた違った緊張感のある、貴重な経験をさせていただきました!
ここでは特に大賞部門の結果をご報告させていただきます。いずれも気迫と若さに満ちた熱演でしたが、特に本選は課題曲の完成度が勝負の分かれ目となった模様でした。

《大賞部門結果》
グランプリ・・・小辻仁(大阪)
優秀賞・・・出口典照(石川)
奨励賞・・・大西洋二朗(大阪)
努力賞・・・新井康史(宮城)、池辺康訓(東京)

さて、第38回ギター音楽大賞審査を終えて感じたこと・・・
グランプリの小辻仁さんをはじめ、本選に残った方はエネルギーにあふれた本当にすばらしい演奏をされました。もちろんくやしい思いをした方もたくさんいるとは思いますが、それも含めて出演者の皆さんはいろいろな思いをぶつけて燃焼できた一日だったのではないかと思います。

さて、初めてのコンクール審査はなかなか新鮮な刺激のあるよい体験でした。観客として聞く、奏者として聞く、とはまた違い、審査員として聞くとはいうことは異なる神経を研ぎ澄ませて聞く感覚であり、またギター音楽というものを違った角度から見つめ直すよいきっかけとなりました。もちろん人生をかけてチャレンジされる方もいるので責任は重大です。ますます私も勉強していかないといけません。
ところで、最近の仕事の関係で別ジャンルの楽器のミュージシャン(クラシック、クラシック以外を含め)と関わる機会が増えたために、「ギター曲としては許されても、ここの所は他ジャンルの人から見たらどう映るんだろう?」という疑問がいくつもわいてきたのも事実です。
曲の難易度や技術的な見せ場は抜きにして、純粋に音楽として評価するとどうなのか?美しいのだろうか?受け入れられるのだろうか?・・・・ギターを弾く側としては技術的な部分がわかってしまう故に、見えなくなってしまっている部分もあるのではないか?今後のコンクールの運営のためには広く様々な分野のプロフェッショナルの意見を求めることが必要ではないか、と僭越ながら思った次第です。
関西ギター界を代表するコンクールとしてギター音楽大賞がさらに活気づくことを願います。
第39回ギター音楽大賞は2014年6月8日、門真市ルミエール小ホールで開催されます!

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