8月29日、西宮市甲子園のギャラリーアライでバンドネオン×ギター【タンゴ・グレリオ】のライブを行いました。
3年ぶりとなる出演でしたが、今回はやはり状況が違います。
入場者も前回の半分に絞り、お客様も検温とマスク着用、プログラムも3部に分けて途中の換気も小まめに行うなど、しっかりとコロナ感染予防対策を施しての開催となりました。
困難な状況下で開催を決断してくださった主催者様、スタッフの皆様、ご来場の皆様に心から感謝いたします。
前回の出演の時に増してお客さんの反応や感想の声が温かかったように感じます。
演奏会に出向くのが久しぶりという方も多かったようで、やはり「生で娯楽を楽しむ」ということに飢えている方は増えているのでしょう。
動画配信、無観客生配信など音楽を楽しむ手段は多様化していますが、その一方で小規模にでも生演奏も持続させる必要はあるはずです。
ともかく今は信頼できる主催者様と知恵を絞りながら、細く長く続けてアフターコロナを乗り越えていくしかありません。
それにしてもこのコロナ禍とタンゴという音楽は大変相性が悪いです。
昨日はダンスを踊る方も来られていましたが、やはり密着して踊るダンスということで難しいことが多いようです。
タンゴの本場アルゼンチンでもダンスの自粛が求められダンスホールが閉鎖に追い込まれるなど文化存続の危機が迫っています。
文化は一度途絶えると再開するのは困難になります。
私たちも小さな活動ですが絶やさず演奏を続けてタンゴという文化を紹介していかなければなりません。
昨日演奏した「プレパレンセ(準備せよ)」という曲に70年前アストル・ピアソラはタンゴ革命への闘志を燃やしましたが、いまこの曲を演奏する私たちは「タンゴを絶やすな!」という新しい決意を込めたいと強く思いました。
≪プログラム≫
Ⅰ
チキリン・デ・バチン(A.ピアソラ)※ギターソロ
ロス・マレアドス(J.C.コビアン)
亜麻の花(H.スタンポーニ)
映画『黒いオルフェ』よりカーニバルの朝(L.ボンファ)
リベルタンゴ(A.ピアソラ)
Ⅱ
私の隠れ家(J.C.コビアン)※バンドネオンソロ
よだかの星(オリジナル)
エル・アブロヒート(L.ベルンスティン)
タコネアンド(P.マフィア)
バンドネオン、ギターとコントラバス(A.ピアソラ)
Ⅲ
ダンサリン(J.プラサ)
わが愛のミロンガ(P.ラウレンス)
プレパレンセ(A.ピアソラ)
孤独の歳月(A.ピアソラ)
[アンコール]ラ・クンパルシータ(G.M.ロドリゲス)