神戸のロッコーマンホールで開催された「ラファエル・アギーレ公開レッスン」を聴講してきました。ラファエル・アギーレ氏は強靱なテクニックと変幻自在な表現力で注目を集め、すでに若き巨匠とも称されるギタリスト。今月号の現代ギターの表紙にもなっていますね。
今回の受講生は次の通り・・・森真伍/奥垣内健/林久登/深澤太一/今村隆之/奥野隆
長時間の熱のこもったレッスンでした!さまざまな興味深い指導がありましたが、とくにアギーレ氏の重視していたと思われるポイントは、
・ストレスを感じる速さ、強さで練習してはいけない。
・超鈍速で練習してみよう。
・全身がリラックスした状態を作ってから演奏する。
・右手首の緊張はNG。非緊張状態の手首は軽く曲がっているはず。
・右手はある程度表面版から距離を取って指の可動範囲を広げる。
・演奏に必要の無い腕や体の動きは排除する。
特に「私は無駄を好まない」と言って、音を出した後の不必要な腕の揺れや、左手の移動に伴う大きすぎる動きは厳しくチェックしていました。
またアギーレ氏は超絶技巧の速弾きで有名ですが、「みんなは私が誰よりも早く弾けるとほめてくれるが、だれよりもゆっくり弾ける点は誉めてくれない」と冗談交じりに超鈍速での練習の効用を力説していました。
超絶技巧で知られる演奏もこういった基本練習の地道な積み重ねなのだな~と再確認しました。
レッスン後のアギーレ氏のミニコンサートは当初20分の予定が、大幅に伸びて約40分!
しかも終演後の打ち上げもギターを取り出して何曲も弾いてくれるなど、連日のツアーで疲れているはずなのにサービス精神たっぷり・・・と同時に本当にギターが好きで好きでたまらない人なのでしょうね!