3月7日は朝日カルチャーセンター中之島教室でレクチャーコンサート「アストル・ピアソラとタンゴのマエストロ達」を開講しました。
《出演》〈タンゴ・グレリオ〉バンドネオン・星野俊路、ギター・米阪隆広
これまでのレクチャーコンサートのシリーズでも現代タンゴの巨匠アストル・ピアソラについて何度か取り上げてきましたが、今回はフリオ・デカロ、アニバル・トロイロ、アルフレド・ゴビなど彼の音楽に多大な影響を与えたタンゴの音楽家達についてより踏み込んでお話しました。
「タンゴにクラシックやジャズを取り入れて新しい演奏形態を産み出した」 と解説されることの多いピアソラですが、それでは「タンゴからピアソラへの影響は?」というと、一般の音楽ファンには紹介される機会が驚くほど少ないのではないでしょうか?
生涯タンゲーロ(タンゴ界の人間)という肩書を捨てなかった人物であるにもかかわらず、そのピアソラをタンゴへの理解なしに論ずるのはかなり無理があると言えるでしょう。
ピアソラの音楽の様々な要素が先人たちの生み出したタンゴの影響を受けていることを知ることは、彼の音楽の価値を下げるものではありません。
むしろタンゴからの視点でピアソラの音楽を読み解くことで、彼の音楽の個性や魅力がさらに深く理解できるようになるに違いありません。
ご来場の皆さんも今回のレクチャーの趣旨が伝わったようで「目からうろこのお話で感動した」「これを機会にピアソラ以外のタンゴも色々聞いていきたい」といううれしい感想も聞けました。
これからもタンゴの魅力を発信する活動を続けていきたいと思います!