■ソナチネ/フェデリコ・モレノ・トローバ
■Sonatina/Federico Moreno Torroba
大ギタリストのアンドレス・セゴビアの依頼で書かれた作品。
トローバはサルスエラ(スペインの国民的歌劇)の巨匠であり、スペインの風土や情緒が色濃く反映された作風です。
後にセゴビアの演奏するソナチネを聞いたモーリス・ラヴェルも、「若さと才能が無いと書けない曲だ」とこの作品を絶賛したと伝えられています。
第1楽章
アレグレットの指定があり明快なソナタ形式。
スペイン舞曲を思わせる軽快なリズムが使用されています。
第2楽章
アンダンテの指定があり、自由な形式でスペイン民謡風の旋律が奏でられます。
第3楽章
アレグロの指定がありロンド形式で3拍子の舞曲風の主題が繰り返されます。
祝祭的な色合いが感じられる終曲にふさわしい華やかな楽章ですが、途中で追憶するかのように第2楽章の抒情的な歌も一瞬顔を見せます。