■アディオス・ノニーノ／アストル・ピアソラ
■Adiós Nonino／Astor Piazzolla
2021年3月11日はタンゴの巨匠アストル・ピアソラの生誕100年の日。
そこで少し短いバージョンですが、ピアソラの代表曲であるアディオス・ノニーノを弾いてみました。
Victor Villadangosの編曲をもとに弾いていますが、この編曲はCacho Tiraoの演奏も参考にしているようです。
この曲は1959年に最愛の父ビセンテ（ノニーノ）の訃報を受け、打ちのめされたピアソラが父への思いを込めて作曲しました。
前半部分は以前父にささげて作曲した「ノニーノ」という作品の流用ですが、その後に父への鎮魂歌を思わせる中間部が付け足されています。
この作品を作曲した後、ピアソラは以降の彼の活動の中核となる五重奏団（キンテート）をはじめとした新たな活動を精力的に展開していきました。
「たぶん天使に囲まれていたんだ。この曲を超える作品はいまだに書けていない」と自身が語るほどに、ピアソラの自他ともに認める代表作と言えます。