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アストゥリアス/I.アルベニス

作曲家・ピアニストのイサーク・アルベニス(Isaac Albéniz、1860~1909)の作品で「スペイン組曲」の中の1曲です。
アルベニスはスペインの民族音楽に影響を受けた作品やスペインの風土を描いた作品でよく知られています。

タイトルの「アストゥリアス」とはスペイン北西部の地方ですが、この作品からは特にアストゥリアス地方の伝統音楽や風土からの影響は聴き取れず、むしろ曲調はフラメンコに代表されるスペイン南部のアンダルシア地方の音楽の雰囲気が強く感じられます。前半の16分音符の細かい音型はギターの爪弾きや手拍子(パルマ)の響き、突然響き渡る和音はギターのラスゲアード(かき鳴らし)を表現しているのでしょう。一転して静けさに満ちた中間部はフラメンコの憂いを帯びた歌のようです。
もともとこの作品は組曲「スペインの歌」の中の前奏曲「伝説(Leyenda)」だったのですが、アルベニスの没後に出版社が勝手に改題して「スペイン組曲」に収録して出版してしまったため、このような曲調とタイトルとの矛盾が生じたようです。どういうわけか正式なタイトルではなく「アストゥリアス」というタイトルの方が現在でも主流で使用されています。

も上記のようにギターをイメージした作品のため、もとはピアノ曲ながら現在ではクラシックギターで演奏される機会の方が多い1曲です。

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