■天使の死/アストル・ピアソラ(レオ・ブローウェル編)
■La muerte del ángel/Astor Piazzolla(arr.Leo Brouwer)
現代タンゴの巨匠アストル・ピアソラ(Astor Piazzolla,1921~1992)の1962年の作品。
「天使へのイントロダクション」「天使のミロンガ」「天使の復活」などの天使シリーズに連なる作品です。
ピアソラの楽曲に感銘を受けた劇作家A.R.ムニョスの依頼により舞台「天使のタンゴ」で使用されました。
この舞台は人々の魂を救済しに下界に降りた天使が、ブエノスアイレスの場末でナイフで刺し殺されるという前衛的な内容でした。
キューバの作曲家レオ・ブローウェルによる編曲で演奏していますが、原曲をもとに自由な発想でアレンジされており、導入部では「フーガと神秘」からの引用も聴くことができます。
ブローウェルは協奏曲「リエージュに捧ぐ」で指揮者としてピアソラと共演しており、ピアソラも作曲家として彼を高く評価していたようです。